- 2020年06月11日
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新型コロナウィルス感染症の流行に伴う「心のケア」について
令和2年6月11日
スクールカウンセラー 藤原 恭子
1.生徒の皆様へ
~ 学校生活などで心がけてほしいこと ~
学校での学習は始まりましたが,通常生活にはすぐには戻れず,いら立ちや不安を感じることもあると思います。そのような状況のときの予防策として次のことを意識して取り組んでみて下さい。
① 規則正しい生活をする。⇒ コロナに負けない体をつくる
→ 早寝・早起き,生活リズムの調整,3食のバランスの良い食事など
② 登校しない日は適度な運動やリラックスタイムを設ける。
→ 3つの密に気をつけての散歩,ジョギング,家の中でのダンスやストレッチ・ラジオ体操など
→ 時間を決めてのゲーム,PC,スマホ,YouTubeなど
→ ストレス発散法を探す(新しいことに挑戦する)など
③ 感染防止に努めて過ごす。
→ 風邪の症状時(体調不良時)は外出しないで家で過ごす。
→ 元気な人もウィルスに感染しないように「3密を避ける」「マスクの着用」を。
④ ウィルスに関する情報を見すぎない。(不安の増幅を避けるため)
⑤ 登校しない日は家族・友達と話す時間を持つ。
→ 一人でいるより信頼できる人と話すことで気持ちが楽になることもある。
→ 家族・友達とメールや電話で会話をする。
→ 家族といる時間はコミュニケーションを取るようにする。
⑥ 気持ちがつらくなったら,家族や友達・先生に相談する。
→ 気持ちがつらい時は元気が出ない,悲しい,イライラする,怒りっぽくなるなどの症状が現れるが,状況が落ち着けば収まることもある。
→ 長く続いたり心配な時や困った時は,家族や友達・先生・信頼できる大人に相談する。
⑦ いじめは絶対にしない。
→ ウィルスに感染した人,あるいはその家族,感染者の治療に取り組む医療従事者・その家族を傷つけるようなことは言わない,しない。
⑧ スマホ・SNSの扱いに気をつける。
→ SNS上やインターネット上のうその情報に気をつける。
→ ウィルス対応への正しい情報は公共のホームページなどから得る。
→ 新型コロナウィルス感染症に関する詐欺に気をつける。
2.保護者の皆様へ
緊急事態宣言の発出に伴い学校も休業になり,保護者の方にも多大なご負担があったかと思います。
お子様だけでなく保護者ご自身のメンタルヘルスケアも行ってください。
○ 保護者自身が,良い体調を維持できるように努めましょう。
子どもは,周りの大人の反応を見て,状況判断をします。周りの大人が過度に不安になったりすると子どもも不安が増してしまいます。大人が落ち着いていれば,子どもも落ち着きます。
○ 家族や親戚・友人など親しい人と話す時間を持ち,孤立しないようにしましょう。
人に話を聞いてもらうことで,心配や焦りが解消することがあります。
○ 過去に大きなストレスを感じながら乗り越えた経験を思い出しましょう。
そのような経験は,過度な心配や焦りを防ぎ,今回の状況を乗り越えるのに役立つ可能性があります。また,周りの人とうまくいっている取り組みがあればお互いに褒め合いましょう。
○ ご自身の心理的な状態を把握するように心がけましょう。
このような状況で,ストレスを感じ,不安や怒り,時に気分が落ち込むことは自然なことです。このような反応が普段よりも強く出た場合は,休息をとり,必要に応じて専門機関に相談しましょう。
○ 子どもが安心できる環境を作りましょう。
子どもを守っていると伝え,ウィルスやその感染防止について正しい情報を素直に話しましょう。不安をあおりがちなメディアの情報に,子どもが接する機会を減らしましょう。子どもが不安を訴えた時,そう感じるのは自然なことだと伝え,可能な範囲でリラックスできる時間や楽しみな活動をする時間をとりましょう。
多くの場合,心理的な反応は時間とともに改善していきますが,睡眠や食欲の問題が長時間続く時や行動上の問題が顕著であるような時は,学校や地域の相談機関に相談しましょう。
<相談窓口リスト>
● 24時間子どもSOSダイヤル(文部科学省) 0120-0-78310
● よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
24時間対応 スカイプ・チャットも可 0120-279-338(子どもも大人も可)
● 新型コロナ心の健康相談電話(日本公認心理士会・日本臨床心理士会共同運営)050-3628-5672
● いばらきこころのホットライン(電話相談) 029-244-0556
● こころの健康相談統一ダイヤル
各都道府県・政令指定都市共通 0570-064-556